家の中でも意外と汚れやすいのが、階段や廊下。
毎日歩く場所だからこそ、ホコリや髪の毛、砂ボコリなどが自然とたまってしまいます。
とはいえ、わざわざ掃除の時間を取るのは大変…そんなときに役立つのが「ながら掃除」。
今回は、日常の動きに組み込める階段・廊下の掃除術をご紹介します。
ながら掃除とは?
「ながら掃除」とは、他の行動と同時進行で行える掃除のことを指します。
たとえば、テレビを見ながらクッションのホコリを払ったり、歯を磨きながら洗面台の水滴を拭いたり、あるいは部屋を移動する“ついで”にフローリングの汚れをサッと拭くなど、ちょっとした工夫で実践できます。
わざわざ掃除の時間を設けなくても、日常生活の動作に自然と取り入れられるのが最大の魅力です。
特に家事や育児、仕事で忙しい方にとっては、無理のない形で掃除を習慣化できる点が大きなメリット。
習慣として定着すれば、知らず知らずのうちにホコリや汚れをため込むことなく、常にスッキリとした清潔な空間を保つことができます。
また、達成感も得やすく、掃除への心理的ハードルもぐっと下がるのが「ながら掃除」の魅力です。
1. スリッパで“拭き掃除”を兼ねる
掃除用のモップ付きスリッパを履いて歩くだけで、床にたまりがちなホコリや細かいゴミを簡単にキャッチできます。
わざわざモップを持ち出す必要がなく、普段の移動がそのまま掃除につながるので非常に効率的です。
特に階段や廊下は、家の中でも人がよく通る場所でありながら、掃除が後回しになりやすいエリア。
そのため、意識的に“歩くついで掃除”を取り入れることが大切です。
また、階段や廊下は足音が響きやすいため、防音効果のあるモップスリッパを選べば、家族が寝静まった夜間でも安心して使えます。
夜の家事タイムやトイレに立ったとき、あるいはちょっと物を取りに行く際など、ちょっとしたタイミングを有効活用できるのも魅力のひとつ。
汚れが気になりやすい場所を自然にきれいに保つための、手軽で続けやすい方法です。
2. 「上り下り」のついでに手すりもひと拭き
階段を上り下りするたびに、ハンディワイパーで手すりをサッとひと拭きする習慣を取り入れましょう。
手すりは毎日のように手が触れる場所でありながら、見落とされやすく、知らず知らずのうちに皮脂やホコリがたまりやすい部分です。
こまめに拭くことで、見た目の清潔感を保つだけでなく、衛生面でも安心です。
特に家族が多い家庭では、誰かが風邪を引いたときなどに感染予防にもつながります。
ワイパーは使いたいときにすぐ手に取れるよう、階段の踊り場や廊下の壁にフックやマグネット式の収納を設置しておくと便利です。
ハンディタイプの除菌シートや、乾拭き用と水拭き用を使い分けられるクロスを用意しておくと、状況に応じて使い分けができます。
また、上り下りのついでに踏面(ふみづら)や側面も軽くチェックしておくと、汚れがこびりつく前に対処できます。たった数秒のひと拭きが、清潔で快適な空間づくりにつながるのです。
3. 荷物のついでに「一段一掃」
買い物袋や洗濯物、日用品などを持って階段を上がるとき、もし片手が空いていれば、ぜひ簡単なハンディモップや除菌シートを持って一緒に行動しましょう。
片手に道具を持ちつつ、一段ずつサッと軽く拭いていくだけで、毎日の積み重ねが大きな効果を生みます。
特に階段の角や踏面(ふみづら)はホコリがたまりやすく、気づかないうちに黒ずんでしまうこともあります。
日常動作と並行して手を動かすことで、意識しなくても掃除の時間が自然に生まれ、結果的にキレイな状態を保ちやすくなります。
全部の段を一度にキレイにしようとせず、今日は下半分、明日は上半分というように日を分けて取り組むことで、無理なく続けることができます。
また、習慣化のコツとしては、階段の踊り場や手すりの近くに掃除グッズを常備しておくと取り出しやすく、気づいたときにすぐ実行しやすくなります。
家族でルールを共有して、みんなで“ついで掃除”を意識することで、より効率的に清潔な空間を保てるようになります。
4. 朝の身支度中に廊下チェック
出勤や登校前の身支度中、鏡をチェックしたり服を整えたりするついでに、廊下に目を向ける習慣をつけましょう。
床に落ちている髪の毛やゴミ、衣類のホコリなどは目視で確認し、見つけたらすぐに拾うクセをつけることで、汚れがたまるのを未然に防ぐことができます。
余裕があるときには、廊下の角や巾木の部分にも目を配り、気になる汚れがあれば使い古しの靴下や不要になった布などで軽く拭き取っておくと、手間をかけずに清潔感をキープできます。
さらに、朝の時間帯にルーチン化することで、忘れることなく自然にできるようになります。
玄関へ向かう動線の途中で廊下を見る機会は多いので、靴を履く前にちょっと確認しておくだけでも違います。
特に明るい時間帯は細かいゴミが目につきやすく、清掃タイミングとしてもぴったりです。
毎朝のたった2分で、家全体の印象を大きく左右する廊下の清潔感をぐっと高めることができます。
5. 週末だけの“ながら念入り掃除”
普段はモップスリッパやハンディモップなどで簡単な拭き掃除をこなしていても、週末には少しだけ時間を取って“ながら念入り掃除”を取り入れると、空間全体の清潔度が格段にアップします。
たとえば、掃除機をかける際には、階段の隅や廊下の巾木(はばき)部分、家具の下など、平日には見逃しがちな細かい箇所も意識して行いましょう。
階段の角や手すりの支柱周りなど、埃がたまりやすい部分には、ノズル付きの掃除機や細かいブラシを使うと効果的です。
“ながら”の工夫としては、週末の音楽タイムやポッドキャストを聴く時間に合わせて掃除をすると、楽しみながら取り組めてモチベーションも維持しやすくなります。
お気に入りのプレイリストを作って「この曲が流れたら階段掃除スタート」と決めておくと、行動のきっかけにもなります。
また、家族で一緒に取り組む場合は、「誰がどこを担当するか」をざっくり決めておくと作業がスムーズになります。
小さなお子さんにも「階段の手すりを拭いてね」など簡単な役割を与えることで、家族みんなが掃除に関わる習慣づくりにもつながります。
掃除は一気にやろうとせず、少しずつ分担しながら“ながら”で続けるのがコツ。
週末のひと工夫で、廊下や階段がいつでも気持ちよく通れる空間になります。
まとめ:ながら掃除でいつでもきれいな通り道に
階段や廊下は、家族全員が毎日必ず通る生活の大動脈ともいえる場所です。
だからこそ、ホコリや汚れがたまりやすく、放っておくと家全体の清潔感に影響を与えてしまうことも。
しかし、忙しい毎日の中で掃除の時間をしっかり取るのはなかなか難しいもの。
そんなときに頼れるのが、「ながら掃除」の考え方です。
「ながら掃除」は、何かのついでに軽く掃除をすることで、負担を感じずに清潔を保てる方法です。
掃除のハードルが下がることで、日々の小さな動作がそのまま掃除になるという手軽さが魅力。
例えば、階段を上がるときに手すりをひと拭き、廊下を歩くときにモップスリッパでホコリを絡め取る、そんな“ついで”の積み重ねが、大きな効果を生み出します。
また、ながら掃除は無理なく続けられるのが大きなメリット。
特別な掃除道具をそろえる必要もなく、日常にあるもので十分実践できます。
気づいたときにサッと手を動かす、その一手間が、清潔で心地よい空間づくりにつながります。
今日から少しずつ、できる範囲でながら掃除を取り入れてみませんか?
無理のない範囲で、家族みんなで協力しながら、いつでもきれいな通り道をキープしていきましょう。