共働き家庭では、仕事と家事の両立が大きな課題です。
特に掃除は後回しにされがちですが、家の清潔さは心地よい暮らしに直結します。
この記事では、無理なく続けられる掃除習慣のコツをご紹介します。
忙しい日々の中でも、ストレスを感じずに清潔な空間を保つための工夫を取り入れてみましょう。
■1. 「毎日5分」から始める小さな掃除ルール
忙しいからといって掃除をまったくしない日が続くと、汚れやホコリがどんどん溜まり、結果として休日に何時間もかけて大掃除をする羽目になり、かえって疲れてしまいます。
そこで取り入れたいのが「毎日5分掃除」です。
これは、一度に全部をきれいにするのではなく、日々の生活の中で少しずつ掃除を進めていくスタイルです。
たとえば、朝の身支度の前に洗面所の鏡をさっと拭いたり、帰宅後にテレビを見ながらリモコン周りを片付けたりするだけでも効果があります。
また、歯を磨きながら洗面台の水滴を拭き取るなど、他の動作と組み合わせてできる工夫もおすすめです。
こうした短時間の掃除は「やった感」や達成感が得られやすく、心理的な負担も少ないため、自然と掃除が生活の一部になっていきます。
■2. 週ごとに掃除箇所を分ける「ローテーション方式」
一度に全部の部屋を掃除しようとすると、時間も体力も使い果たしてしまい、掃除が苦痛に感じる原因となります。
特に共働き家庭では、まとまった時間を取ることが難しいため、効率的な掃除方法が求められます。
そんなときにおすすめなのが、月?金曜日で掃除箇所を分けて取り組む「ローテーション方式」です。
これは、掃除する場所を曜日ごとに固定することで、1日あたりの掃除時間を短縮し、習慣として定着しやすくする方法です。
たとえば次のようなスケジュールが考えられます:
月曜:リビングの床とソファの下の掃除機がけ
火曜:キッチンのシンク、コンロ周り、冷蔵庫の拭き掃除
水曜:お風呂と洗面所のカビ対策、鏡の拭き取り
木曜:寝室のホコリ取り、ベッドメイキング、窓辺の掃除
金曜:玄関と廊下の床掃除、靴箱の整理整頓
このように曜日ごとにテーマを決めておくと、あれもこれも一気にやろうとして挫折する心配がありません。
さらに、ローテーション表を冷蔵庫などに貼っておけば、家族での分担もしやすくなります。
習慣化すれば自然と掃除の負担も軽減され、家全体を常にきれいに保つことができます。
■3. 家族で分担する仕組みづくり
共働きだからこそ、家族みんなで協力し合うことが大切です。
掃除は決して一人の負担にする必要はなく、家族全員が少しずつ関わることで、家庭全体の負担がぐっと軽くなります。
たとえば、子どもでもできる簡単な掃除(おもちゃの片付け、机の上を拭く、洗濯物をたたむなど)を日常の役割として任せることで、責任感や自立心を育むことができます。
さらに、家族全員が参加することで掃除に対する意識も自然と高まり、家を大切にする気持ちが生まれます。
家族で「担当エリア」や「曜日分担」を決めておくと、誰が何をするかが明確になり、掃除の見落としが減ります。
たとえば、「玄関はお父さん、トイレは子ども、リビングはお母さん」といったようにエリアごとに担当を決めたり、「水曜日は子どもがテーブルを拭く、金曜日はお父さんが浴室をチェックする」など、曜日でルール化するとスムーズに進行します。
また、定期的に「掃除担当表」を更新することで、家族内の不満も回避しやすく、協力体制を継続しやすくなります。
掃除を家族の共同作業として捉えることで、単なる家事ではなく「家庭を整える時間」という前向きな意味合いが加わります。
互いに声を掛け合い、終わったら「ありがとう」「助かったよ」と感謝の言葉を交わすことで、家族の絆もより深まっていくでしょう。
■4. 掃除道具の置き場所は「使う場所の近く」に
掃除道具が取り出しにくい場所にあると、たとえ掃除をしようという気持ちがあっても、その行動が一気に面倒になってしまいます。
たとえば、高い棚の奥や別の部屋に置いてある掃除道具を毎回取りに行くとなると、ちょっとしたひと手間が大きな障壁になります。
そこで、掃除道具は「使う場所のすぐ近く」に収納することがポイントになります。
リビングであれば、ソファのそばにコロコロやハンディモップを、キッチンならコンロの引き出しに除菌シートやスポンジをスタンバイさせておくと、気づいたときにすぐに手が伸びます。
また、掃除道具を「見える収納」にすることで、存在を忘れず、気軽に使えるようになります。
たとえば、おしゃれなかごやクリアケースに入れて棚に置いたり、フックを使って吊るしたりすることで、インテリアになじませながら使い勝手をアップさせることもできます。
さらに、掃除アイテムの中でも使用頻度の高いものは「ワンアクション」で手に取れる工夫をすると効果的です。
蓋を開けずに取り出せるケースや、スプレーボトルを壁にマグネットで固定するアイデアなども便利です。
収納の工夫次第で掃除へのハードルがぐっと下がり、日々のちょこちょこ掃除も続けやすくなります。
■5. 掃除とセットで「リラックスタイム」を作る
掃除をタスクと捉えてしまうと、「やらなきゃいけない」「面倒だな」という気持ちが先立ち、なかなか取りかかれないこともあります。
そんなときには、掃除そのものを楽しみやご褒美と結びつける工夫が効果的です。
たとえば、
「掃除の後はお気に入りの音楽でコーヒータイムを取る」
「気になる場所を片付けたら、好きなスイーツをひとつだけ楽しむ」
「掃除しながらラジオ番組を聞いて、終わったらベランダでひと息つく」
など、掃除の先にちょっとした楽しみを用意しておくことで、気持ちがグッと軽くなります。
また、こうしたご褒美を日替わりで用意したり、家族と一緒に「掃除が終わったら映画を観よう」と決めておいたりするのも良いでしょう。
掃除=ネガティブな義務というイメージを変え、ポジティブな行動として定着させるためには、自分にとって嬉しいことと結びつけるのがポイントです。
これにより気分転換にもなり、掃除に対して前向きな気持ちで取り組めるようになりますし、達成感や満足感も大きく感じられるようになります。
■6. 「ながら掃除」で隙間時間を有効活用
テレビを見ながら床を拭く、湯船に浸かりながら排水口のゴミを取るなど、「ながら掃除」は共働き家庭にとって非常に心強い味方です。
限られた自由時間の中でも掃除を効率的に取り入れられるため、意識的に時間を捻出する必要がなく、日常の延長で家がキレイになっていきます。
たとえば、歯を磨きながら洗面台の鏡をさっと拭いたり、料理中にレンジの周りを軽く掃除するなど、少しの手間で大きな効果が得られます。
また、掃除用具をすぐ手に取れる場所に置いておくと、ながら掃除のハードルも下がります。
さらに、音楽を聴きながら床を拭いたり、スマートスピーカーで家事に関するポッドキャストを流しながら片付けをするなど、掃除と他の楽しみを組み合わせることで、作業そのものが苦にならなくなります。
通話をしながら片手で机の上を整える、CMの間にテレビ台を拭くといったように、隙間時間の活用次第で一日の掃除量がぐっと増えることもあります。
こうした工夫を日常的に取り入れていけば、いつの間にか掃除が自然な習慣となり、家全体の清潔感も保たれやすくなります。
■7. 完璧を求めない、70点でOKの気持ち
共働きである以上、毎日完璧な掃除をこなすのは非常に難しく、それは決して怠けているわけではありません。
仕事で疲れて帰ってきた後に、すべての部屋をピカピカに保つのは現実的ではないことも多く、むしろその無理がストレスの原因になります。
大切なのは「継続できること」を最優先にする姿勢です。
たとえ掃除の範囲が一部だったとしても、毎日続けていくことが清潔な環境を維持する最大のポイントとなります。
完璧を目指すと
「ここもやらなきゃ」
「まだ汚れている」
と不満が増え、やる気を失ってしまうことも。
掃除における“完璧”の基準は人それぞれ異なりますし、100点を目指すよりも「今日はここまでで十分」と思える気持ちの余裕が必要です。
掃除の本来の目的は、
“モデルルームのように見せること”ではなく、
“家族みんなが快適に、安心して暮らせる空間を保つこと”。
この視点に立ち返ることで、自分たちにとってちょうど良い「70点の清潔さ」が見えてくるはずです。
清潔感を保ちつつ、笑顔の時間を増やせることこそが、本当の掃除のゴールといえるでしょう。
まとめ
無理なく掃除習慣を取り入れることで、共働きでも家の中がすっきり整い、心にゆとりが生まれます。
小さな工夫の積み重ねが、快適な暮らしへの近道です。
今日からぜひ、取り入れられるコツを実践してみてください。